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食物アレルギーの子どもを守るために、わたしたちにできること。

FAQ よくあるご質問

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食物アレルギーに関するよくあるご質問と
回答をまとめました。

保育士の方のご質問

Q食物アレルギーの重症度が子どもによって違うため、その対応にどこまで細かく応えたらよいか悩む。
A食べられるものは食べさせてあげたい。そんな思いをもって常に子どもたちへの対応を考えてみえる先生方のお気持ちよくわかります。しかし、あわただしい給食の時間帯に対応を細分化すればその分誤配や誤食のリスクが高まります。事故が起こってからでは遅いのです。保護者に集団での対応の限界と、子どもを守るための方法であることを理解していただけるようによく話し合いましょう。また、アレルギーがある子も、ない子もみんなが食べられるメニューを増やすことでリスクと手間を減らせます。
Qアレルゲンが皮膚についたり、空気中に舞っていたりすることで症状がでてしまう重度の食物アレルギーをもつ子どもがいる。保育室の清掃はどの程度行えばよいか。
A重度の症状をもつ子どもは、アレルゲンの吸引や接触によっても発症する可能性があります。アレルゲンのあるメニューが出た日は特に床、手洗い場などに食べこぼし、跳ね返りがないように清掃の徹底と清掃中の子どもの居場所に配慮しましょう。そして普段の清掃でアレルゲンが問題ない程度に除去できているかアレルゲン残留検査を定期的に行い、保育環境の客観的な管理を行うと掃除の加減目安にもなります。また、どの程度除去された環境が必要なのか保護者を通してかかりつけの医師の指示に従いましょう。
Qエピペン®はどのように預かればよいでしょうか。夏場はそのままで大丈夫でしょうか。
A乳幼児のエピペン®の使用は、大人が打つことになるので、医務室や職員室など子どもが触らない大人が管理できる場所に、使用期限、対象児を明確にして管理、保管しましょう。管理といっても厳重すぎて、“園長しか鍵があけられない場所”では緊急時に対応できません。土曜保育、休日保育、園外保育等の通常とは違う保育活動の時に事故は起こりやすいため、職員全員が保管場所、使用方法、緊急時の連絡方法等をしっかり把握できるように「保育所におけるアレルギーガイドライン」(厚生労働省発行)を基にして、園の実情に沿ったマニュアルの作成と周知をしましょう。エピペン®の使用期限、保管環境は取り扱い説明書等をしっかりと読んで管理しましょう(冷所、直射日光のあたる場所は避ける)。
Q除去食のメニューやおかわりができないことなど、アレルギーを持つ子どものみんなと違うことに対する心情への配慮はどうしたらよいか。
Aまずは食物アレルギーを持つ子どもに対しての園の対応について、保護者を交えて本人が納得できるように話すことが大切です。そうすることで、自分は家族や先生から守られているという安心が持てます。また、園ではできないことを家庭で協力してもらえるなど連携にもつながります。
さらに、給食の配膳当番や遠足のお弁当、降園後に友達の家や習い事先でおやつをもらうなど、成長するにつれて子どもだけの行動も多くなります。そのため、それぞれの年齢に合わせてわかりやすくクラスの子どもたちに話をすることも必要です。知っていることで本人や友達が気づけることもあります。“どうして私だけ”、“あの子だけずるい”そんな思いにならないように、アレルギーがあることを隠しすぎず“みんなちがって、みんないい”という思いで子どもたちなりに納得できるような話しを工夫してほしいと思います。
また、原因食物にもよりますが、一般的には乳幼児期発症例のほとんどは3歳までに約半数、小学校入学前までに約8~9割が治っていくという見通しを保育者がもち、なるべくみんなで活動できる方法を工夫するとよいでしょう。また、生活管理指導表により年に1回程度の症状の把握をし、(『保育所におけるアレルギー対応ガイドライン』厚生労働省参照)、成長と共にアレルゲンが変化してきたら子どもの頑張りもよく認めてあげましょう。
Q誤食を疑う注意すべき症状はどのようなものがあるか。
A「保育所におけるアレルギーガイドライン」(厚生労働省発行)に初期症状から緊急搬送の必要な症状などが示されているので、職員間で共通認識しておきましょう。とくに、間違えやすい症状としては、初期症状としての軽度の咳、鼻水、倦怠感、涙目、下痢などです。それらの症状は、風邪や機嫌が悪い様子と勘違いしやすく、見落としがちです。検温をして「熱がないから大丈夫」とそのまま午睡をさせてしまうと、急変に気づけず、嘔吐、嘔吐物による窒息、ぜんそくによる呼吸困難など命に係わる危険が増してしまいます。食後、運動後の変化は特に気を付けましょう。

栄養士・調理員の方のご質問

Q乳化剤・乳糖を使用した食品は乳アレルギーの場合に使用できないか。
A「乳化剤」は、油と水を均一に混ぜ合わせるために使われるもので、原料は卵または大豆であり、牛乳とは全く関係ありませんので、乳アレルギーであっても使用できます。乳糖は、アレルゲンとなるたんぱく質ではなく「糖類」です。高度に精製した乳糖でもわずかに原料の乳成分を含んでいますが、乳アレルギーがあっても食べられる場合が多いといわれています。このような成分を含む食品を使用する場合は、それを保護者に伝えておきましょう。
Q卵殻カルシウムを使用した食品は卵アレルギーの場合使用できないか。
A「卵殻カルシウム」は、卵の殻からカルシウムを取り出したものです。高温処理されていない「未焼成卵殻カルシウム」は、表示義務濃度を少し上回る位の卵たんぱく質が含まれるので表示されますが、使用量が少ないので、卵アレルギーがあっても食べられる場合が多いといわれています。このような成分を含む食品を使用する場合は、それを保護者に伝えておきましょう。
Q小麦が原材料として含まれる「しょうゆ」や「酢」などの調味料は小麦アレルギーの場合に使用できないか。
A製品に残っている小麦たんぱく質はごく微量なので、小麦アレルギーがあっても食べられる場合が多いといわれています。症状が重く、微量でも反応してしまう場合は、小麦を使っていないしょうゆが市販されていますので、それらを使用することも考えられます。
Qアレルギー児の給食はメインの料理も、おやつもいつも同じような味付けになってしまう。どのように対応したらよいか。
A同じ食材でも調理法を変えることで、料理に変化が生まれます。魚などは、種類も豊富で食べられるものが多いです。
Q市販のおやつの時、アレルギーの子どもも一緒に食べられるものにするといつも同じせんべいになってしまう。保育園のおやつでは予算が限られているためどのように選ぶとよいか。
A最近は、食物アレルギーに対応した市販の菓子が流通していますが、金額が高めに設定されているものもあります。アレルギーでないお子さんにも同じものを提供することで大量に購入でき、1食単価が下がるケースもあります。

保護者の方のご質問

Qアレルゲンが入った食品がいつになったら食べられるようになるのか不安。
A多くの食物アレルギーは乳児期に発症しますが、一般的には小学校入学までに8割が自然に治っていくといわれています。複数の食品にアレルギーがある場合や、ぜんそくを合併していると治りにくいなど、個人差はありますが、定期的に専門医での診療と経口負荷試験を受け、食べられるようになったものは積極的に食べるようにすることも大切です。
Qいつも同じメニューになってしまう。頑張って作っても食べてくれないこともあり、いつも食事のことを考えてしまい憂鬱になる。
A調理方法を変える、盛り付け方法を変える、時間がある時にまとめて作り冷凍しておくなど、試してみるのはいかがでしょうか。また、食事作りを頑張りすぎないことも重要です。アレルギー対応の市販食品が各社から発売されていますので、それらを上手に利用してもよいでしょう。
Qきょうだいにはアレルギーがなく、同じものを食べたがるので困っています。
Aできれば、アレルゲンを含む食品をご家庭に置かない方が良いのですが、ごきょうだいにも食物アレルギーのことを説明し、アレルギーがあってもなくても食べられる食品を選ぶようにするとよいでしょう。
Q食物アレルギーに加え、好き嫌いもあります。特に野菜を食べたがらないのですが、どうしたらよいのか悩んでいます。
A好き嫌いと食物アレルギーは別です。また、苦みに敏感なお子さんは野菜を敬遠する傾向にあります。子どもの成長は早く、今食べられなくても年齢とともに食べられるものも増えてきますので、野菜に期待されるビタミンやミネラル、食物繊維などは他の食材(果物、海藻類など)で置き換えるようにし、あまり考えこまないようにしましょう。
Q成長とともに親の目の届かないところで、誤食をするのではないか。どのように子どもに教えていったらよいか。
A食物アレルギーについて、親子でよく話し合うことが大切です。食べられるもの、食べられないものを一緒に確認する習慣をつけるとよいでしょう。年齢に合った理解をさせることで、自分の身を守る意識も芽生えます。未就学児では、食物アレルギーであることと、食べられないものを記したカードを携帯させるのも良いかもしれません。

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